【はじめに】

単純血漿交換は英語に訳すとpiasuma exchangeであり、通常はPEと略称で呼ばれています。今回は、単純血漿交換について簡単にまとめていきたいと思います。

 

【単純血漿交換とは】

単純血漿交換は、血液中の血球成分(赤血球、白血球、血小板)と血漿成分を分離させ、血漿成分を破棄する治療法であります。この治療法は、血漿成分に含まれる病因物質を対象としており、血漿成分ごと病因物質を体外へ破棄することで病態の改善を図るものです。単純血漿交換は適応疾患が多いため、病因が特定されていない患者さんにアフェレシス療法を行う場合の第一選択として使用されたりします。

単純血漿交換を行うには、単純血漿交換用の血液回路、専用の血液浄化装置、血漿分離膜、補充液(新鮮凍結血漿、5%アルブミン溶液)が必要になります。血液浄化装置については、複数の治療モードを有するものもあるため、単純血漿交換のみで専用の装置を使用する場合は少ないです。

 

【適応疾患】

上記でも述べましたが、血漿交換は適応疾患が多いというのが特徴の1つです。下記に血漿交換の適応疾患についてあげていきます。

   多発性骨髄腫

   マクログロブリン血症

   薬物中毒

   重症筋無力症

   悪性関節リウマチ

   全身性エリテマトーデス

   劇症肝炎

   術後肝不全

   急性肝不全

   多発性硬化症

   ギランバレー症候群

   巣状糸球体硬化症

   家族性高コレステロール血症

   閉塞性動脈硬化         など…

 

【補充液について】

単純血漿交換は病因物質と血漿成分を全て破棄するため、血漿成分の補充が必要となります。補充液として使用されているのが、新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP)5%アルブミン溶液があります。単純血漿交換は他のアフェレシス療法よりも多くの補充液を必要とするため、補充液による感染症の危険性が高くなります。また、新鮮凍結血漿に含まれるクエン酸ナトリウムによる低カルシウム血症のリスクも高まるため、注意が必要となります。

 

【血液流量と血漿分離速度】

血液流量は100mL/min前後が一般的であります。血漿分離速度は血液流量の1/3以下となるように設定することが必要であります。

 

【さいごに】

単純血漿交換は他のアフェレシス療法とはことなり、病因物質を選択的に除去することができません。そのため、生体に必要なタンパクなどの損失により膠質浸透圧の低下、血圧の低下などの合併症を引き起こすリスクもあります。その他にも補充液による合併症もあるため、治療中は患者さんの容態に注意が必要となります。