【はじめに】

人工呼吸器には様々なモードがあり、患者さんの容態に合わせて最適なモードを選択する必要があります。人工呼吸器の換気様式を大きく2つに分けるとすると量規定と圧規定に分けることができます。

人工呼吸器の使用中点検などで、人工呼吸器の換気様式や設定条件を観察してみると、その患者さんの大まかな容態が予測できます。

今回は、人工呼吸器の圧規定と量規定について簡単に書いていきたいと思います。

 

【量規定(Volume Contorol:VC)

量規定は一回換気量と吸気流速を規定して患者さんへ送気を行う換気様式です。一回換気量が規定されているため、毎回同じ量のガスを供給することができます。

量規定のメリットとしては、患者さんの病態が変化した場合に低換気や過換気になることがないため、換気量の管理がしやすいという点があります。換気量がある程度保証されているということは、血液ガス(特にPaCO2)のコントロールがしやすいとも言えます。

量規定のデメリットとしては、気道内圧が規定されないため肺コンプライアンスの低い場合には、肺損傷が生じやすいということがあげられます。また、気管チューブなどからリークが生じた場合には、低換気になります。

量規定に関しては肺コンプライアンスが低くなく、病態の安定した患者さんに対して使用する方が良いと考えます。

 

【圧規定(Pressure Control:PC)

圧規定は気道内圧と吸気時間を規定して患者さんへ送気を行う換気様式です。気道内圧が規定されているため一回換気量は変動しますが、気道内圧の急激な変化がありません。

圧規定のメリットとしては、気道内圧が安定していることにあります。そのため、肺コンプライアンスの低い病態に対して使用されます。その他にも、多少のリークが生じた場合でも設定した気道内圧になるようにガスが供給されるということもメリットの1つといえます。

圧規定のデメリットとしては、肺コンプライアンスなどの変動により一回換気量が変化してくるということです。そのため、患者さんの状態によっては低換気となる場合もあります。

圧規定は肺損傷のリスクを抑えられるという点より、肺コンプライアンスの低い患者さんに有用だといえます。しかし、一回換気量が一定でないため患者さんの様子を注視しなければなりません。

 

【まとめ】

   量規定は一回換気量と吸気流速を規定して送気を行う。

   量規定は換気量が保証される。

   量規定は肺コンプライアンスの低い患者さんだと気道内圧が高くなる。

   圧規定は気道内圧と吸気時間を規定して換気を行う。

   圧規定は気道内圧が安定する。

   圧規定は肺コンプライアンスの低い患者でも気道内圧が高くならない。