【はじめに】

I-HDFIntermittent Infusion Hemodiafiltrationの略称であり、日本語では間歇補充型血液透析濾過といいます。

I-HDFの特徴としては、膜を介して補液つまり逆濾過にて補液を行うということです。通常の補液では、オフラインHDFのような補液バックからの補液やオンラインHDFのようなAチャンバもしくはVチャンバでの透析液による補液があります。

I-HDFの場合、透析液側から血液側への逆濾過にて補液を行うため、補液となるのは当然ですが透析液となります。

 

I-HDFの利点】

    末梢循環の改善

間歇的に補液を行うため、通常の透析(HD)に比べ末梢循環の改善が見られます。末梢循環の改善要因としては、補充液による循環血液量の一時的な改善やプラズマリフィリングの促進などがあげられます。

 

    血圧の維持

血液透析中には、除水による血圧低下がよく見られます。中にはショック状態に陥る場合もあり、その対処として補液を行う場合があります。I-HDFの場合では、循環血液量の減少率がHDに比べ少ないため、血圧の維持が期待されます。

 

    ファウリングの改善

ファウリングとは、血液中のタンパクなどが膜に付着することを指します。ファウリングが生じると、その部分では物質の移動が出来なくなるため、有効膜面積(治療が行えている膜面積)が低下します。I-HDFの場合は、透析側から血液側に圧力が加わるため、血液側にて膜に付着するタンパク等が膜から剥がれます。そのため、有効膜面積の維持に効果的といえます。

 

I-HDFの欠点】

    オンラインHDFのような大量の濾過が行えない

間歇的な補液・濾過になるため、オンラインHDFのような大量の濾過はおこなえない。しかし、高齢者などで大量の濾過を行うにはリスクの高いが低分子蛋白の除去を行いたい患者さんに対してはI-HDFが有効であるといえます。

 

    低分子蛋白の吸着除去効果が低い

逆濾過によるファウリングの改善がある一方で、本来なら膜に吸着されている低分子蛋白が膜から剥がれ、血液側に戻ることもある。

しかし、通常のHDに比べ低分子蛋白の除去は良い。

 

【対象患者】

I-HDFはその特徴から、末梢動脈疾患を有する患者さんや循環動態が不安定な患者さんへの使用に適しているといわれています。

また、アルブミンなどのタンパク成分の漏出が抑えられるとも言われており、低栄養状態の患者さんにも有効だと考えられています。

 

【主な設定項目】

    補液開始時間

    補液間隔

    補液速度

    補液量

    補液後除水開始時間

 

【さいごに】

I-HDFの性能としては、HDとオンラインHDFの中間といえます。

膜を介して補液を行うため、オンラインHDFに比べエンドトキシンなどの有害物質混入の危険性はオンラインHDFに比べ低いと個人的には考えています。また、保険点数的にもオンラインHDFと同様な扱いであります。