【はじめに】

現在、さまざまな膜材質のダイアライザがあります。膜材質が変わればその特徴も変わりますので、それぞれの患者さんの状態に合わせて適切な膜材質の選択が必要となります。

膜材質の選択は医師によって行われますが、一部の施設では臨床工学技士が膜材質の選択に関わっているところもあります。

またダイアライザの選択には、膜材質のほかに膜面積やダイアライザ機能分類Ⅰ~Ⅴ型の選択などのパラメータがあります。

ダイアライザの選択については、患者さんの血液データや予後を考慮して決定していきます。

 

【セルローストリアセテート(cellulose triacetate:CTA)膜】

セルローストリアセテート膜(以下CTA膜とします)は血液透析膜や血液濾過膜として使用されています。

CTA膜はセルロース分子に含まれるOH基をアセチル基で置換することにより血液中の補体の活性化を抑制しております。そのため生体適合性が向上して安全な透析が行えます。

CTA膜の特徴としては、抗血栓性に優れているため治療後の残血が少なくなるといった点があげられます。透析患者は、慢性的な貧血の方が多いためダイアライザ内の残血が少ないことで貧血の症状が悪化することを防ぐことができます。

上記で述べた点以外にも、CTA膜は透析液からのエンドトキシンの侵入が少ないことも報告されています。

CTA膜を使用したダイアライザとしてはニプロ社製のFBシリーズが有名ですね。

 

【ポリスルフォン(polysulfone:PS)膜】

ポリスルフォンは、数多くある透析膜の中で最も有名であるといっても過言ではないでしょう。ポリスルフォン自体は疎水性でありますが親水性であるポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone:PVP)を加えることで透析膜として使用できます。

以前にも述べましたが、血液透析は血漿成分を対象とする治療法でありますので、透析膜は親水性でないといけません。

PS膜は、他の材質に比べ機能性が良く低コストであることから最も使用されている透析膜となっています。簡単に言うと、「とりあえずPS膜にしておこう」といった感じですね()

PS膜については、親水化剤として使用されているPVPが長期使用患者に対して悪影響を与えるとの報告もされています。

 

【さいごに】

CTA膜、PS膜以外にも透析膜には様々な種類があります。その他の種類について今後ブログに書いていきたいと思います。

 

最後まで読んでくれてありがとうございます。ご意見・ご感想がありましたらコメントやメッセージください。

 

【参考文献】

酒井 清孝ほか わかりやすい透析工学 株式会社 南江堂 2012525日 P33-3647-61