【はじめに】

ゼロ点校正という言葉は病院に勤めている人なら良く耳にすると思います。よく耳にするのが集中治療(EICUGICUなど)領域での動脈圧や中心静脈圧の測定時です。それ以外にもゼロ点調整を行う状況はありますが、主に圧測定時にゼロ点校正を行います。

 

【ゼロ点とは】

「ゼロ点」という言葉を聞いて、ピンとくる人とそうでない人がいると思います。ゼロ点というのは、身長や体重などの数値化されるものにはなくてはならないものです。身長のゼロ点を考えてみると、測定対象者が水平の地面に立っているとします。その立っている地面を0cmとしたときに、測定対象者の頭頂部が何cmにあるかを数値化したのが身長になります。

では、血圧は何をゼロ点にして測定しているのでしょうか。病院に勤めている方は、どこかで大気開放という言葉を聞いたことがあると思います。大気開放状態でゼロ点を取るというのは大気圧をゼロ点としますよという意味であります。しかし、血圧の場合は大気開放状態にするだけではゼロ点はとれません。地球上には重力があるので、高さが違えば圧力も変わってきます。そのため、血圧測定時には右心房の高さをゼロ点としています。

上記にグダグダと色々書きましたが、私の言いたいことは

   測定値にはゼロ点が存在する。

    ゼロ点を決めるのは非常に重要です。

    血圧は右心房の高さで大気開放状態にしてゼロ点をとる。

であります。

 

【ゼロ点校正の流れ】

   現在表示されている血圧値を確認する。

   逆血や気泡がトランスデューサ内にないか目視点検する。

   トランスデューサや圧測定ラインの接続部を増し締めする。

   トランスデューサを患者さんの右心房と同じ高さにする。

   三方活栓を開き、大気開放状態にする。

   モニタ上に表示される圧力波形がフラットになることを確認する。

   ゼロ点校正ボタンを押す。

   三方活栓しめて、モニタ上に圧力波形が表示されることを確認する。

 

【ゼロ点校正時の注意点】

ゼロ点をとる場合、大気開放状態にすることからモニタ上の波形がフラットになります。そのためモニタは、血圧が消失した時と同じくアラームがなります。そうなると、周りの医療従事者が駆けつけるという騒ぎになります。そのため、ゼロ点をとるときは、周囲にその旨を伝えてから行うべきであります。

集中治療の領域だと、循環動態の不安定な患者さんが多いため、ゼロ点校正を素早くとり、一秒でも早くモニタリングを再開させなければなりません。