【はじめに】

DNARとはDo Not Attempt Resuscitationの略であり、日本語に直訳すると「蘇生を試みない」となります。

患者さんが、近い将来に死に至ることが確実であり、患者さん自身やご家族の方による意思表示がなされている場合に心肺蘇生法(CPR)を行わないという意味であります。もともとはDNR(do not resuscitation order)という言葉でしたが、DNRだと蘇生する確率が高くてもCPRが行われないといった印象を与えることがあるため、DNARという言葉が使用されるようになりました。

 

CPRとは】

上記で出てきたCPRについて説明していきます。CPRとはCardioPulmonary Resuscitationの略であり、日本語では心肺蘇生法といいます。一般的にいう心臓マッサージとはCPRのことを指します。

CPRの手順を下記に示します。

  意識確認を行う。

例:大丈夫ですか?(両肩をたたきながら)と意識確認や反応の有無を見る。

 

  周囲の方に119番通報とAEDの手配をする。

例:すみません!あなたは119番通報、そこのあなたはAEDを持ってきてください(個人を指名して救助の手助けを要求する)

 

  呼吸の有無を確認する。

例:患者の口元に耳をあてて確認したり、胸の動きを観察する。

 

  呼吸がない場合は直ちに心臓マッサージを行う。

例:乳頭と乳頭のちょうど真ん中を胸が5cm程度沈むように圧迫する。このとき、1分あたり100回のペースで行います。人工呼吸と心臓マッサージの比は302であるため、心臓マッサージを30回行い、2回の人工呼吸を行います。

 

  AEDが到着すると、AEDの音声指示に従い除細動を行う。

DNARの解釈】

患者さんがDNARの場合、どの程度の医療を行うのかが焦点の一つであります。病院によっては、薬剤による治療や輸血、血液浄化なども行わないという所もあります。こういった病院の場合は、事前に患者さんに対して十分な説明を行い、薬剤による治療、輸血、血液浄化などを行わないといった許可を得ていると思います。

DNARだからすべての治療を拒否するということではありません。DNARCPRを行わないということであるため、基本的には他の治療を行うことになります。つまり、DNARだから治療を行わないというのは基本的に間違いということです。

 

【コメディカルとして】

臨床工学技士の場合、DNARだから血液浄化は行わないという曲面に出くわすかもしれません。このような場合は、カルテや同意書を確認し、患者さんが血液浄化を行わないということに同意していることを確認するべきであると私は考えます。

病院によりDNARへの方針が多少異なる場合もあります。事前にDNARに対する病院の方針を確認しておく必要があります。

【さいごに】

途中、CPRの説明が入りましたがDNARを説明するうえで必要な知識ですのでおさらいの意味でまとめました。

最後まで読んでくれてありがとうございました。