【はじめに】

メシル酸ナファモスタットは、蛋白質分解酵素阻害薬であり、血液浄化においては抗凝固薬として使用されます。それ以外では、急性膵炎の治療薬としても使用されております。

今回は血液浄化において、抗凝固薬としてのメシル酸ナファモスタットについて書いていきます。

 

【特徴】

メシル酸ナファモスタットの特徴としては、半減期が短いという所です。ヘパリンの半減期が12時間、低分子ヘパリンの半減期が24時間であるのに対してメシル酸ナファモスタットの半減期は約8分であります。血液浄化療法における抗凝固薬の投与は、体外循環回路から行われます。メシル酸ナファモスタットの場合、上記でも述べたように半減期が短いため、患者さんの体内到達するころには、抗凝固の効果が低下しております。つまり、体外循環回路内のみで抗凝固効果が得られるということです。

 

【注意点】

メシル酸ナファモスタットは陽性荷電であるため、陰性荷電の膜では使用に適さない。低血流で血液浄化を行う場合は、回路内で血液の滞在時間が増えるため、途中で抗凝固効果が低下することがある。