はじめに

 PCI(経皮的冠動脈形成術)POBA(バルーン血管形成術)時に使用する際、いろんなメーカーの名前のバルーンを使用しています。

 バルーンの名前に「NC 〇△□」というバルーンを使うことがあります。そのNCについて気になったので書きたいと思います。

 

バルーンのコンプライアンスの種類について

 NCの意味は「ノン・コンプライアンス」といいます。コンプライアンスとは簡単にいうとバルーンの柔らかさの事です。


■バルーンのコンプライアンスの種類

①コンプライアンスバルーン

              加圧に伴いバルーンの径が大きくなるもの

②ノン・コンプライアンスバルーン

              加圧し続けてもほとんど径の変わらないもの

③セミ・コンプライアンスバルーン

①コンプライアンスバルーンと②ノン・コンプライアンスバルーンの中間のものになり、現在ほとんどはこのバルーンにあたる。


 現在多くは、ノンコンとセミコンの2種類が使用されています。

 それらの見分け方としては、基本的なバルーンはセミコンであるため、ノンコンのバルーンの名前には、NCと付いてることが多いです。

 

そのほかでは、

セミコンはノミナール圧(推奨拡張圧)10atmより低く、

ノンコンはノミナール圧(推奨拡張圧)10atmより高い

という判断方法もあります。

 

ノミナール圧が分かんない方は、バルーンのパッケージにコンプライアンス表があるので、その表のNP(ノミナールプレッシャー)を探せばわかると思います。

 

それぞれの特徴について


■セミコン

 バルーンの素材が柔らかく、蛇行血管でも変形し通すことができるので、通過性能に優れています。通過性能に優れているため、病変への前拡張に使用されます。

 

■ノンコンについて

 バルーンの素材が固く、通過性能はセミコンより劣ります。バルーンが固いため、高い圧力での拡張が可能なため、ステント留置後の圧着や石灰化などの固い病変へ拡張性能が優れています。

 

ドッグボーン現象について


 セミコンとノンコンのバルーンの拡張性能において、硬い病変の際に、顕著に表れます。セミコンのバルーンの場合、固い病変以外の部位に圧力が逃げ、「ドッグボーン現象」を引き起こし、拡張不良になります。

 逆に、ノンコンでは固い病変でも変形せず、確実な病変拡張が可能です。


バルーンコンプライアンス.pptx

さいごに

 さすがに、臨床工学技士がバルーンを選択することはありませんが、これらの知識があるだけで、バルーン一つ一つの意味や役割がわかり、治療の理解度がさらに増します。すると次の工程の予想ができるのようになります。