はじめに

慢性透析で使用される薬剤は、患者さんの状態に合わせて処方されています。多くの場合、急変時以外は透析終了時に投薬する施設も多いのではないでしょうか。

それらの薬剤を一部まとめてみました。


透析だけではカバーできない腎臓の機能


腎臓の大まかな機能としては、

腎臓 薬


腎不全の患者さんは主にこれらの機能が不全になるため、透析治療を行う。しかし腎臓の機能は多岐にわたり、透析だけではカバーしきれない。それ以外の部分を投薬でカバーします。

今回は、③と④に対する薬剤について書きます。

 

③に対する薬剤:腎性貧血治療薬


腎性貧血の原因として、

①赤血球造血の抑制、②鉄代謝の障害、③赤血球寿命の短縮

であります。

 

①赤血球造血の抑制

造血ホルモンであるエリスロポエチンの生成低下が原因なので、1)エリスロポエチンを増やす薬剤や、2)エリスロポエチンレセプターに作用し提出赤血球造血刺激を行う薬剤などの大きく分けて2種類の薬剤で、赤血球造血を促す。

 

1)エリスロポエチン製剤:EPO製剤

              エスポー (エポエチンアルファ)

              エポジン (エポエチンベータ)

 

2)赤血球造血刺激因子製剤:ESA

              ミルセラ (エポエチンベータペゴル)

ネスプ (ダルベポエチンα)

 

 

②鉄代謝の障害

鉄欠乏の原因として、透析操作の失血や回路内残血やリン吸着剤による鉄吸収の抑制、EPO製剤による鉄消費の亢進などです。

 

1)鉄剤

フェジン(含糖酸化鉄)

 

 

③赤血球寿命の短縮

寿命短縮の原因として、カルニチンの不足による赤血球の膜障害が挙げられます。膜障害とは浸透圧脆弱性、変形能の障害、代謝障害などがです。しかし、現在でも原因の解明出来てないことも多いそうです。

 

1)カルニチン欠乏症治療薬

エルカルチン (レボカルニチン)

 

 

③に対する薬剤:CKD-MBD治療薬


CKD-MBDとは「慢性腎臓病と骨ミネラル代謝異常」の事です。腎臓の働きの一つにビタミンDを活性化させカルシウムの吸収を促進させています。細かい説明を飛ばしますが、活性型ビタミンDとカルシウムの欠乏による代謝異常の事です。それらの対処として、活性型ビタミンDを増やすこと、もしくは、「カルシウムが血中に多いよ!!」と副甲状腺に思い込ませることが必要です。

 

1)活性ビタミンD3製剤

              マキサカルシトール(オキサロール)確認

              カルシトリオール(ロカルトロール)確認

 

2)カルシウム受容体作動薬

              パーサビブ(エテルカルセチド塩酸塩)

 

 

【その他の透析関連併用治療薬】

①リン吸着剤

②カリウム抑制剤

③降圧剤

④皮膚掻痒症治療薬

⑤下痢

⑥糖尿病治療薬

 

 

さいごに

今回は使用頻度の多い薬剤について書きましたが、それも氷山の一角だと思います。透析業務に携わる臨床工学技士として、最低限の薬剤の知識は必要だと思います。しかし、私の性格的に全部理解をしたいと思うのですが、、、難しい!!面白くない暗記に頼らざる得ないのが悔しいです。それを理解出来る薬剤師さんやお医者さんはすごいとあらためて思います。