心房中隔欠損症とは


心房中隔欠損


心臓には右心房、左心房、右心室、左心室という4つの部屋があります。この4つの部屋は、弁や中隔により区分けがされております。

心房中隔欠損症とは、右心房と左心房を隔てている心房中隔に孔が開くことで、右心室と左心室がつながってしまう病態を言います。

先天性心疾患の中で最も多いのが心室中隔欠損症であり心房中隔欠損症は心室中隔欠損症に次ぐ2番目に多い先天性心疾患となっています。

 

心房中隔欠損症の種類

   単心房症

発生段階で心房中隔が形成できずに、右心房と左心房が一つの心房のように形成されている病態です。肺血流の増加に伴う心不全症状が現れる。

 

   二次孔型心房中隔欠損症

心房中隔に卵円窩を含む欠損孔がある状態。小児期では症状がみられないことが多く、年齢を重ねるとともに心不全などの症状がみられるようになります。

 

   静脈洞型心房中隔欠損症

卵円窩を含まない欠損孔が上大静脈付近および下大静脈付近にある状態のこと。上大静脈付近に欠損孔がある場合を上位欠損型、下大静脈付近に欠損孔がある場合を下大静脈型といいます。

 

心臓カテーテル検査

心房中隔欠損症が心エコーなどで認められた場合、心臓カテーテル検査にて手術適応かどうかの精査が行われます。

私自身が心臓カテーテル検査に携わる際には下記の項目に注目して検査中のモニタリングを行っています。

   右心房で7%以上のO2 step up

左心房より血液が流れ込むため、上下大静脈よりも右心房内にて酸素飽和度の上昇がみられる。

 

   肺動脈圧

欠損孔が大きい場合、右心房内に流れる血液量が多くなります。従って、右心室内に流れる血液量も増えることから肺動脈高血圧が生じることもあります。

 

   左心房造影時のシャント有無

左心房造影時に左右シャントの有無を確認します。

 

   肺体血流量比が2.0以上あるか

肺体血流量比が1.5~2.0以上ある場合、手術適応となります。

 

②と③はアイゼンメンジャー化の有無を把握するのに必要となります。

 

※肺体血流量比(Qp/Qs

 体循環血流量に対して肺循環血流量がどのくらいあるかを表している。

 正常時で1.0であり、肺循環血流量が増えるにしたがって肺体血流量比も大きくなります。