はじめに

潰瘍性大腸炎や悪性関節リウマチは、病気の原因となる因子がはっきりと解明されていません。しかし、白血球が炎症原因の1つであることはわかっています。そのため、白血球を除去してあげることで炎症症状が軽減されます。今回は、血液浄化領域における白血球除去療法(以下、L-CAPとする)について書いていきたいと思います。

 

L-CAPの仕組み

L-CAPの回路図を以下に示します。

 

 

L-CAP回路図


 

L-CAPは静脈より血液を脱血し、専用の吸着材を使用したカラム内に通すことで白血球を吸着除去するといったものです。カラムの構造は以下の通りになります。

 

 

L-CAPカラム構造

 

吸着材にはポリエチレンテレフタレートが用いられ、顆粒球・単球および一部血小板を吸着します。顆粒球・単球はほぼ100%吸着し、血小板は50%前後吸着されます。血液の流れは図に示したように、吸着材の外側に血液が流入し赤血球や血漿成分は吸着材を通過し、返血されます。このようにして顆粒球・単球、一部の血小板を除去することができます。

 

適応疾患

L-CAPの適応疾患は、潰瘍性大腸炎と悪性関節リウマチの2つです。

    潰瘍性大腸炎

最初に保健適応となった疾患です。ステロイド抵抗性の潰瘍性大腸炎に対してL-CAPを用いた群とステロイドを増量した群とで行われた研究でL-CAPを用いた群が有意に改善が見られたという報告があります。

また、L-CAPの治療有効率は70%程度といわれています。

 

    悪性関節リウマチ

経口リウマチ薬を服用しても改善が見られなかった症例に対して、有意に改善が見られたという研究報告があります。


抗凝固薬

私の勤める施設では、抗凝固薬にメシル酸ナファモスタットを使用しています。潰瘍性大腸炎の場合、消化管出血があるため半減期の短いメシル酸ナファモスタットが有用となります。

メシル酸ナファモスタットは、生食または5%ブドウ糖にて希釈して使用します。